【2024観察序盤戦】何年かに一度、わっとやってくる狂気の集団【キレンジャク】
まあ、読めない奴らである。
前回大群で押し寄せたのは2020年2月。
函館山も香雪園も無縁な奴ら。
狙うは市内すべての街路樹ナナカマド。
23-24シーズンはいろんな鳥が「当たり」だったのだが、このキレンジャクも
4年ぶりに当たり?という感じがあった。
見かけた噂を聞いたその当日。12月5日。
このお店を確認にいったら競輪場通り(的場町)に
100超の大群。でもこれが2024年1月末までに出会ったキレンジャクで最大の群れ。
その後は尻すぼみ。
シーズン初認ともあって、4年前を思い出し思い出し
いろいろ工夫して撮ってみた。でも基本的に「大混乱」についていくのがやっと。
これではしょうもない絵で、
これも不合格画像。
とはいえ、この日は多すぎて
リクエスト不能、指定撮り不可なので、ただシャッター押すのみ。
ま、食っては飲み、休んでは食う、が彼らの行動の基本。
翌日はナナカマドの多い本通付近が臭いとにらんだが
はぐれが10羽ほど「(どうしたものかと)悩んで」いただけ。
だいたいにおいて、誰か(決して群れのリーダーではない)についていく性質。
どこへ行くにもお互い責任のなすりあい。
このときも飛び立っては追随なくUターンの繰り返し。
彼らの体質。食っては飲み、休んでは食うを繰り返し満腹中枢は麻痺。
その狂気モードにほどよくハマるとよい写真が撮れるわけです。
4年前はナナカマド未消化の排泄物を浴びて、洗っても落ちず
エライことになった記憶。なのでとまってる木の下に行ってはいけません(笑)。
で、師走の天候の具合もあってナナカマド周辺はこれで終了。
2023年も暮れました。
あせらずにいたのは「最終餌場」を知ってるから。
市内のナナカマドが終わるとだいたいここへやってくる。
この勢いならその最終餌場も2月までもたないだろう、そう読んだが…。
案外待ってても来ない。
年明け。1月11日。午後。8羽ほどが「どうしたものか」とチルチル相談していたので
足をとめて観察。
すると、最初の1羽につられて、どんどん目の前に飛んでくる。
成鳥オス。
でもL(レ)の折り返しが弱いので2年め(22年生まれ)ぐらいかも。
キレンジャクは見返りポーズで
風切の詳細(できれば両翼)がわかるように撮らないと
成幼雌雄は識別できぬ。
手前未成鳥オス。
成幼の違い、わっかるかなあ?
川で水飲み中。やっぱり食べると飲む。
そしてバクバク食う。
とりあえずこの日は成鳥オスのベストショットを入手。
その6日後。少し散っていたが全部で15羽ぐらい。
最初はチルチル言っていたが、すぐにガマンがきかず、爆食モードに。
さあ、どれから撮るか。
どうしようか悩んでいるのは成鳥メス。
真後ろショット。
成鳥メス、もう一丁。
こちらは未成鳥メス。
未成鳥メス、もう一丁。
画像的にきれいに撮れたのは
未成鳥オス。
未成鳥オスもう一丁。
さあ、どこで識別するでしょうか?
すでに4年前に見当はつけていたのだけど、
先達からこういう資料もちゃんと読めと言われて
図書館で借りてきました。
標識調査(バンディング)に関わる人が読むガイドブック。
一冊5000円。絶版。
成幼雌雄がかなりくわしく書いてある。
だいたいにおいて鳥類は
未成鳥メス→未成鳥オス→成鳥メス→成鳥オス
それぞれの境界を知るのが基本なのだが、肉眼観察はおろか、
写真に撮っても微妙な種もあり悩ましい。
成鳥オス/それ以外
とか
成鳥オス/(成鳥メス/未成鳥オス)/未成鳥メス
とか
2分割、3分割がせいぜいというケースも。
キレンジャクの場合は
1.赤い蝋状突起/2.初列外弁の黄色/3.初列内弁の白い羽縁(L字)/4.初列先端部の白色
の4点を見る。
赤い蝋状突起:左4右6
初列外弁の黄色:明瞭な黄色
初列内弁の白い羽縁(L字):確認できる。細め。
初列先端部の白色:確認できない
成鳥オスなら赤突起は5本以上。成鳥メスなら4本以上。
外弁の黄色が確認できないのは未成鳥メス
初列内弁の白い羽縁(L字)が確認できないのは未成鳥。
成鳥メスはL字は細い。ただどの程度を細い、というか。
そして最後の初列先端部の白色。これがあると成鳥オス
赤い蝋状突起:左5右5
初列外弁の黄色:明瞭な黄色
初列内弁の白い羽縁(L字):確認できる。やや細め。
初列先端部の白色:確認できる
この個体はL字は細めなので、ホントにオス?という感じ。
でも先端の「白」が確認できて、若めのオスと識別。
これに対し、未成鳥オスは
赤い蝋状突起:左4
初列外弁の黄色:淡い黄色
初列内弁の白い羽縁(L字):確認できない
初列先端部の白色:確認できない
未成鳥メスは
赤い蝋状突起:右1、2つめできかけ
初列外弁の黄色:ほぼ白色
初列内弁の白い羽縁(L字):確認できない
初列先端部の白色:確認できない
フィールドでの順序は
L字を見て、赤突起のごつさ(本数)を見ての順でしょう。
喉の黒も雌雄で違うと先のガイドにありましたが、
まあわかりません。
※境界のぼやけているのがメスだそうです。
2はオス、7はメスか?
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