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2020年2月18日 (火)

ヒレンジャクと鳥撮り老人(前編)

ことしは1月末から2月初めにかけて

猛烈な数のレンジャク(キレンジャク・ヒレンジャク)が

函館の市街地に「襲来」して、

ブログにそれを書いているヒトもいましたね。

200201kirenjaku11ou

200211kirenjaku24madu

キレンジャク。まずは尾先が黄色。

200204hirenjaku08

200201hirenjaku4

ヒレンジャク。尾の先が赤。

それぞれ別の種類ですからね。キャラはほぼいっしょだけど。

最盛期その数は軽く1000羽を超えておりました。

3年か4年に一度こういうことがあります。

街路樹のナナカマドは一週間もしないうちに、彼らに食べ尽され

無残な姿になっておりました。

「鳥の大群」を大群らしく写真に撮るのはとても難しい。

なのでこんな表現をしてみました。

200128output

食べかすじゃないですよ。

彼らの排泄物。

南本通小の前の公園です。

レンジャクはナナカマドの実を齧らず、丸のみなので。

樹の上にわんさかとまっていて、ときどき雪を食べに降りてくるので

それを待ち構えていたら、まあ上からボトボト降ってくる。

頭上にレンジャクがいっぱい。

いい経験でした。最終的に1週間で4、5発食らいました。

カラスの一発は何度かありますが、レンジャクの落下物はなかなかレア経験。

未消化なのであんまり汚いカンジはしないのだけど。

ベンチ画像の3日後も本通でこんなになってました。

200131renjakuarmy

何が面白いってこの現象を受け止める函館市民の態度。

そりゃ鳥なんかに興味がないんでしょうが、

キレンジャクがこんなに大量に集まるのはそこそこ珍しい。

本州ではヒレンジャクの群れにキレンジャクが混じることはあっても、

北海道は比率が逆だから。

日本じゅうでめったに見れない経験。

ま、オリンピックみたいなもんか。

で、彼らは(街路樹)ナナカマド目的なので札幌や函館の都市部限定の現象。

本州のレンジャクはヤドリギとかそういう樹が目的なので、

なかなかそこまでの大群にはなりづらいのね。

繰り返しますがキレンジャクを大量に観察できるのは、この時期の函館市民の「特権」なのでした。

レアだと気づかない悲しさ、かな?

で、この大群の1割程度がヒレンジャクなので、これもあわせて観察。

200210renjakutrio2

200210renjakus1

それぞれヒレンジャクが1羽だけ混じってます。

カンタンですね。

 

雌雄の違い。成幼の違い。

じっくり観察できる千載一遇のチャンス。

くわしい図鑑でいくら調べても実感できないものが

フィールドには存在しているわけです。

まあ、日本じゅうでここだけ!このときだけ!と言ってもいいわけです。

そしてメジャーよりマイナーなほうをしっかり意識して体感するのは観察の大原則ですから。

200204hirenjaku15

これを撮ったのは富岡中央公園

この公園にも少しナナカマドが残っていて穴場と化していたようで。

10羽ぐらいしかいませんでしたけど。

ヒレンジャクもキレンジャク以上に綺麗な鳥でっせ。

ちゃんと撮れば。

途中までは2回続けて同じ場所で観察できないほど

レンジャク軍は市内を放浪。

ま、市内の地理はふだんネオ街歩き?で鍛えているので、

彼らの野生の行動を先読みするのも醍醐味でした。

さて、フツーなら「北海道らしい函館らしい季節の風物詩」

なる話題なのでしょうが、鳥撮り老人たちの行動を見ると

思わず苦笑してしまうわけです。

人それぞれ、なのでしょうが、客観性を欠き、持続性を欠き、

経験値のかけらもない人たちが「鳥撮り」に走るのだと、

このときばかりは実感です。

鳥撮り老人「気質」と行動については後編で。

個人的には撮られている意識がない野鳥の自然な表情がダイスキです。

200210kirenjaku07up

距離4m。これだけ近づいたらフツー気づくケド?

200211kirenjakus13

もうどこで撮ったかすぐわかる絵ですな。

200211kirenjaku06madu

行き止まり、を知らずにとまってしまうキレンジャク♂。

いやあ、3年ぶんは撮らせていただきました。

後編はより渋い内容なので間を空けて

順調なら3月初旬あたりのアップを予定しときます。

 


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ただの鳥撮り」カテゴリの記事

コメント

今さらなんですが、市立函館博物館の「渡る鳥=渡り鳥」「渡らない鳥=留鳥」について解説する収蔵資料展にいってきました。なかなかよかったです。運良く解説員さんがいらっしゃっていろいろ話を聞けました

コメントありがとうございます。
解説員さんのいるタイミングでラッキーでしたね。
自分は同展2/14に観覧しております。
函館ではまず見ない野鳥のはく製があったり、逆に函館山でよく見かける野鳥のはく製がなかったり、いろいろ興味深かったです。展覧会用のはく製コレクションはなかなか難易度高いと思いました。
渡る鳥、渡らない鳥は「留鳥と(夏鳥・冬鳥または旅鳥)」というカテゴリーを意識したものかと思いましたが、冬でも函館に留まる夏鳥や、夏鳥でも通過するだけのものなどさまざまで年を追うにつれて変わるため、日々の観察が重要だと思いました。

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