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2019年3月 1日 (金)

【2019初タビ(19)】国内最大の越冬地…トモエガモ

国内最大、だから行くわけでないんだけど。各地の鳥類調査のデータを見比べて、

観察確率の高さを加味して行く場所は決めている。

2019初タビでいちばん行きたかった場所は、

希少なカモの仲間、トモエガモがたくさん渡ってくる片野鴨池(加賀市)。

ラムサール条約登録湿地。

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加賀温泉駅から朝イチのCANBUSで鴨池観察館へ直行。聞くと1000羽を超える

トモエガモが飛来しているという。え、それでどこに?

パネル写真はあるけど、なかなか見えない。

【池の奥の3分の1よりは向こうです】

双眼鏡でもまあ見えん。かすかにしか見えん。

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↑画像中央…遠い。

あの奥が全部トモエガモ? 「遠いですねえ。近くに来ないんですか???」

さらに聞くとトモエガモが大量に飛来するのはこの池だけだと言う。

このエリアに多いのではなくこの池に多いそうだ。ナゼ?

それは

1.人が立ち入れないように環境が守られていること

2.周囲が丘に囲まれていてとても落ち着く

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↑猟場ですんで一般立ち入り禁止

臆病なトモエガモでも安心して冬の間、過ごせるらしい。

ところがここ鴨池といネーミングに着目してほしい。カモが多いから?

そんな場所、日本中にある。答えはコレ。坂網猟。

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鴨を捕獲する場所=鴨池。伝統的な猟法。

え?保護されてないじゃん。フツウ、ラムサール条約湿地なら

狩猟禁止の鳥獣保護区じゃないの?

さらに聞くと【水面上は鳥獣保護区、それ以外は狩猟可能】

つまり坂網漁は夜行性のカモが餌場へ飛び立つ夕暮れに

この虫取り網のような棒のついた網で捕まえるのだと。

いちばんおいしいのはマガモの成鳥。若いのは味がイマイチなのだそう。

でも他のカモを間違えて捕ったりしないの?

【不味い鴨を捕るのはヘタクソ漁師です。ベテランはしっかり見分けて捕るのです】

へえ。

【この猟法を習得するには何年かかかるようです。横に下手な人がいて、

違う鴨に狙いを定めると、ベテランは捕りたい鴨を逃がしてしまうので、上手な

漁師どうしが連携して待ち伏せます】

そうなんだ。なかなかすごい。

【ことしもいまのところ、よく獲れている数人と、全然不調な他の漁師に二分されています】

それにしても人間の都合と鴨さん達の都合が見事に合致した「鴨池」なんですね!

まあマガモなんていくら獲ってもうじゃうじゃいますからね。

函館にもいるし、保護対象とは無縁。

それにしても地元固有の文化と自然保護がタッグを組んでいるとは珍しい!

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さて、トモエガモが近寄ってくるのは大雪のとき。餌場の田んぼが雪に覆われてしまうと

困ってしまうのだそうだ。アップの写真が撮れるのはそんなときらしい。

結局は千羽いても写真を撮りやすい場所ではなく、都市公園でも間違ってはぐれてきてしまう

個体のほうが警戒心が薄いそうだ。

12月には宮城でマガン、この前日には新潟でオオヒシクイ。日本最大の越冬地を堪能したが、

ガンやハクチョウは昼間に餌を食べに出ていくが、カモは逆に夜行性で昼間はほぼお昼寝なんですな。

函館の鮫川のカルガモは昼夜関係ないみたいですけど?

次回は新潟県福島潟の観察記。


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