感覚のズレ、コミュニケーション能力、おもてなし精神@青森、秋田
函館にも東北をルーツとする方々がたくさんいらっしゃるはずなので、
ひとくくりに東北をけなすつもりは毛頭ありません。
さまざまな意味でのしぶとさ、忍耐強さは日本人全体がお手本にすべき部分だと
思うわけです。
ただ厳しい冬ということもあり、こもりがちな体質は今後しっかり
見つめ直すべきだと思ってます。
こと観光という面では北海道のほうが洗練されているので、東北は
まだまだ発展途上だと言えるでしょう。
今回、取り上げるのは青森県内ネタと秋田県内のネタ。
どちらも「これでいい」「自分に言われても困る」という
わが函館でも散見される志向性。
だいぶ前の話、去年の5月に遡ります。
こんな企画を知り、利用してみました。
題して海峡ゆったど切符。
フェリー側は発売窓口が函館ターミナルですが、青い森鉄道側は
青森、浅虫温泉、野辺地、三沢、八戸の5か所。
設定区間は青森~浅虫温泉、野辺地、三沢、八戸の4パターン。
行きたい場所が小湊だったので、
行きは野辺地バージョンを途中下車で利用しようと思いました。
で帰りは浅虫温泉バージョン。つまり浅虫温泉~小湊は通常料金。
行きは割引特典を存分に受けられず、はいいとして問題が帰り。
浅虫温泉でわざわざ途中下車して窓口に行くと、
フェリーの予約がないと売れない、と言います。
しかたなく津軽海峡フェリーに問い合わせると、
自分の乗りたい便の予約は締め切ったが、
じゅうぶん空席があり、乗船できると答えます。
それを鉄道窓口に伝えると「予約なしでは売れない」の一点張り。
カチンと来たので「青い森鉄道が原則論を振りかざして販売しない」と
フェリー側に訴えると、ひとつ後の便で予約を入れて、ターミナルで
変更すればOKとの回答。それで済めばよかったのだけど、
鉄道窓口は「本当に予約が取れたのか」だって。
あのね、目の前であんたに聞こえるように電話していたでしょう。
ほんの数百円しか割引にならないのにこんなどうでもいい切符にこだわる
自分が愚かだと思いました。
商品そのものがマイナー過ぎて商品知識も販売経験がないというお粗末状態。
これじゃあ当地の印象が悪くなる。
しゃあねえなあ、青森、です。
以前新青森駅の案内所でJRむつ駅とむつバスターミナルの距離感を
聞いたときも「わかりません」という回答だったっけ。
なぜなら行ったことがないから。
新青森駅の観光案内は青森市内のことしかわからない、と。
以前七戸十和田駅での両替不可問題も根底は同じ。
こうまでおもてなしレベルが低い理由は何でしょうか?
最近書いたけれど、いちばん印象に残ったのはこのネタ。
わかってて聞いたんだけど、あまりに見事な回答で。
…視覚障がい者のために鉄道駅構内で聞こえる鳥の声。
何かフィールドで聞き覚えがあったので、その委託駅員に
こう切り出しました。
「難しい質問で答えられないかもしれないけれど、とりあえず聞いてみますね。あのホームに出ると聞こえる声、さえずりは何ですか」
その回答が実に素晴らしかった。
【はい、あれは鳥の声です】
!!!
「それはわかります。何の声かわかるかと思って」
【あれは目の不自由な人のための誘導音です】
ぜんっぜんかみ合わん(笑)。
諦めて「どこへどう誘導するための音声ですか?」
【ホームです】
「複数個所で鳴っているようですが、どう聞き分ければ良いのですか」
【そ、それは…】
「ほんとうは鳴いている鳥の種類を聞きたかったのですが、わかりませんね」
【はい、わかりません】
これが日本語の会話かと思ってしまいました。
委託駅員もこんな客がいるとは想像しておらず、まことに大変です。
その後、函館に帰り、視聴覚障がいセンターで知識のある方にお聞きしました。
全容はわかりませんでしたが、ネットでも調べました。
簡潔に言うなら、
1.階段が近い、ことを知らせる音声誘導
2.視力が不自由な人間が介添え人なしで鉄道移動するケースはまず考えられない
ということがわかりました。
ただ、音が鳴っていることで安心はする、ということ。
必要な知識の有無は別にして、問題は質問に答えられるかどうか、ということより、
ハンデを持った人への思いやりを欠くのが標準だということなのだと思います。
法律で設置が決まってるからそう鳴っている程度の認識なんでしょう。
もちろん同じ質問を函館駅や新函館北斗駅ですることは、空恐ろしいので
しませんが、それ以前に会話が成立していない点に驚嘆しましたね。
民俗と民族の違いがわからないのもうなずける話だと思います。
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