クルーズ船の幻想【後編】
18/12/15更新記事
のつづき。
残念ながら函館市、しかも観光部の話ですから話10分の1です。
仕事やってるふりが得意なので。
先般タイのブロガーを招聘して観光情報の発信を依頼した、と
報道されました。
つい先日は韓国のブロガーを招聘して同じことを依頼したようです。
タイブロガーのアドバイスは「もっとナイトライフを充実させたい」
じゃあバンコク在住の若者のナイトライフの平均像は何でしょう?
ただ飲食店を増やすことではないはずです。
カラオケでしょうか? 風俗店でしょうか?
まあ函館にそれを期待するのはお角違い。新宿の歌舞伎町でも行けば、
インバウンドの皆さん鳥肌が立ちますよ。
まあナイトライフは電気代を使います(笑)
インバウンドの皆さんは日本→北海道→函館で、東京・大阪・横浜にないもの
をまだしっかり理解してはいないはずです。
北海道だから雪が目当て、その程度のシンプルな目的が実に多い。
↑冬はこれを見たい、というインバウンドの皆さん多数(熱帯植物園)
インバウンドの国別比率は平成29年度以下の通り。
だいじなのは函館の観光を支える台湾旅行者へのサービス・おもてなしだと
思います。まずはここをしっかり固定した上で、
タイやマレーシア、インドネシアの非中華圏への戦略を模索することが重要。
インバウンド的には欧米人に函館はあまりウケていないことも気にかかります。
欧米で函館と繋がれる要素は何なのか?です。
次にクルーズ船問題。
クルーズ船=豪華客船→お金持ち。
ステレオタイプな発想ですね。
調べてみると、東京・横浜発着で4泊5日で8万円とかのリーズナブルなコースも
設定されてます。
クルーズ船は船室がピンキリ。海の見えない船室だと超格安。
最大クラスの2018年に5回入港のダイヤモンドプリンセスの乗船定員を見たら気づくはずです。
3,774人!!!
デカ船だあ!
これに比べて、にっぽん丸なら628人。まさにピンキリ!
デカ船が収容人数を増やして単価を落として儲けるビジネスであることを
ふつうは見抜くでしょうね。
もちろん船室をプレミアムなものにすれば9泊150万とかそういう設定も可能ですが、
ボリュームゾーンはいずれも10万前後でしょう。
和倉温泉の加賀屋で2泊したら旅費はそんなもんじゃ済みませんよ。
というわけで、一般旅行者でも休みさえゆったり取れれば
船旅もいいね、という人は外国には多いようです。
つまりクルーズ船利用者=富豪という発想がいかに陳腐かということです。
自分も今回ノルウェージャンジュエルの利用者数組の要望に
つぶさに接して、ようやく気づきました。
現場に長く携わっている遺愛の関係者などはとっくに理解していて
当然です。船から下りた旅行者10組に毎回英語で簡単なアンケートでも
とってみたら?
もしそこに目をつぶっていたのだとしたら、プロパガンダに加担しているわけだし、
気づいていないのなら、実のない単なるアリバイ工作でしょうよ。
とりあえずクルーズ船に乗船している欧米からの観光客の
「ウケをよくして」非アジア比率を10%まで伸ばす、今度は市内に
泊まってもらう、これを目標にすべきでしょう。
今度は空路陸路で来て、作戦。
朝8時入港、夜23時出港の豪華?客船では
JR仙台支社の函館日帰り作戦といくらも変わりません。
函館の魅力をそれで感じるのはどうなんでしょうか?
自分は難しいと思います。
あ、これはJR東日本の豪華列車・四季島のお金持ちさんたちにも
言えることですけどね。
卑しいお金持ち信奉主義の函館。
とりあえず函館は忘れてもらってないうちに個人ニーズを
がっちりつかむべきでしょうよ。
ま、観光部にそういう大所高所からの発想はなさそうですが。
↑11/27珍しく718が四季島運用で甲斐がいしく働いてました。
(19/01/2)追加記載分
以下が2017年度のクルーズ船、寄港地実績。国土交通省の発表です。
ブログのどこかに横浜港が博多に突き放され嘆いていた、という記事があるはずなので探しておきます。↓
16/11/26更新記事
【全国タワー訪問記】その8・福岡タワー
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コメント
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2017年の国土交通省港湾局調べのクルーズ船寄港数(発着地は除外)を記事末尾に追加記載しておきます。
まさにプー子さんのおっしゃる通りで、北海道そのものにそこまでの寄港ニーズがないことがわかります。
投稿: fishlights(ブログ主) | 2019年1月 2日 (水) 17時00分