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2018年9月27日 (木)

「おもてなしの心」は自らを知ることから…では?

なぜ函館に来るのだろう。

こういう若者(若めのオトナ?)が多い。

「歴史なんかには全然キョーミないんだけどさ、いっぺん函館ってとこに

来てみたかったんだ。なんかよさげじゃん?」

そうそう、八幡坂から港を見下ろして感動してくれたまえ。

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夜景を見に函館山に登って、人の多さにゲンナリしてくれたまえ。

赤レンガ倉庫に行って、おみやげ物色してくれたまえ。

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それがあって、その先があるので、これはいいんです。

問題はいい年こいて、歴史のひとつも知らない

いわゆる「ぼーっと生きてる」高齢者だ。

自分で「もう遅い」と自覚している人については説得を諦めますが。

大河ドラマ、西郷どん、見てないのか。はーん、歴史嫌いで見てないならしょうがない。

2年ぐらい前、修学旅行生(小学生)が函館駅で、

函館ゆかりの歴史的な人物は誰ですか?とそこにいた高齢旅行者に質問して、

まともにひとりの名前も出てこない場面に遭遇したっけ。

いやさ。「ゆかりの」を「生まれの」に置き換えて、「歴史的な」を削除すれば、

マジでGLAYの4人なんじゃないすか?

誰?北島三郎って言ってるの。函館生まれじゃないし。

まあ、一般常識的に言うなら石川啄木、土方歳三というのが定番でしょうが、

このお二人は函館に半年かそれ以下しか滞在していない通過系。

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そうなると高田屋嘉兵衛あたりでしょうか。でも彼も生まれは淡路島。

そう司馬遼太郎「菜の花の沖」。

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意外とマジで函館出身の有名人でGLAYの4人はTOP3に入りそうな

勢いだよねえ。

さてと、たとえば箱館戦争。

フランス軍人もいっしょに立てこもっていたことは、五稜郭タワーの

旧幕府脱走軍組織図にも書いてある。

蠣崎波郷の「夷酋列像」がフランスのブザンソンで発見されたあたりも

フランスとの縁だし、実際船見町の実行寺には、

日仏友好発祥の地、という碑があるからね。

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↑2018年は日仏友好160年だそうだが、その3年前に函館でゆかりがある。

このときコンスタンチン号が入港したから、武田斐三郎

五稜郭(亀田御役所土塁)の発想を得たんでしょう。

大河ドラマ「西郷どん」で薩摩が英公使ハリー・パークスと接近するくだりを見ても、

英仏はコントラストを描くよね。ちなみにこのときの通訳アーネスト・サトウは

二世じゃないからね!(笑)。念のため。

こうして函館の風土の中に、何と何がつながっているか、興味を持たないという

ことはすべからく他人には興味がない、自分だけが大事という発想につながる。

しっかし、函館っておもしれえ街だよな、って市民が知ってないのに、

観光客ばかりが「何かよさげ」と直感しているのは陳腐だと思うわけだ。

「異国情緒」のルーツをしっかり見極めると、函館という街のユニークさが、

骨身にしみるんだけどねえ。幕末に「放置された街」の行く末を

いま皆が楽しんでいるように思うのだけど。

五稜郭の石垣が今更崩れる遠因もそこにあったりして…。

おっと具体的なエピソード、おもてなし切磋琢磨のサンプルも必要だな…。

まあ、そのうち…


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