宗谷本線の驚き。ノースレインボーエクスプレス(後編)
(前回からのつづき)
もやもやを抱えたまま乗車。ノースレインボーに乗車する機会はめったにないので、
それはそれでラッキーである。どこかの駅でいったん下車して一瞬車体を撮影できないか
考えるが、細かなダイヤがわからない。当初の特急宗谷の運行ダイヤから少しずつ
遅れていくようだ。車両構成を見ながら車内を探索していると年配の車掌に出会う。
5.この編成は特急宗谷じゃなく「臨時」だと言われ、宗谷の代替の臨時特急である
アナウンスがないとわかりにくい旨を伝える。車掌曰く急きょ261系に不備が見つかり、
ここ数日宗谷はノースレインボーで運用されているとのこと。
ならば、逆にそのレアリティをアナウンスしたほうが利用客は喜ぶのでは?と突っ込む。
席に戻ると車掌のアナウンス。「臨時の特急宗谷はまもなく○○駅に到着します…」
え?いま特急宗谷って言った???
6.再び車掌の顔を見かけ、特急宗谷とアナウンスしましたね?とただすと
「混ぜて言ってみました…」 はあ???
同じJR北でも「函館~札幌」ばかり乗っていると、札幌~旭川~稚内は違和感がある。
途中駅の時刻は始発駅出発直後しかアナウンスせず、終着駅直前で
「ご乗車ありがとうございました。まもなく終着○○ですのオルゴールつきアナウンスが
大音量で流される。
しかも、臨時編成、臨時ダイヤでも到着時刻は言わない。
そして「○分遅れです」のアナウンスとともに「臨時」はどんどん遅れていく。
豊富駅の発車は11時18分。通常の宗谷より19分遅れ、であった。
その日は稚内泊。天候が悪くサロベツ湿原散策を半日のみで切り上げ、
そそくさと旭川へ向かうことにする。降水確率100%!
雨降る稚内駅で再び驚く。稚内6時36分発のサロベツ2号が261系ではなく
再びノースレインボーなのである。
この日の特急宗谷は通常の261系での編成である。(士別駅で行き交い)。
しかも、この編成は「臨時」ではなく「サロベツ2号」なのだと稚内の駅員はヘーキで言う。
なおかつ運航ダイヤは旭川着が10時20分。通常のサロベツ2号と比べて1分遅れ。
もうここまで来るとミステリーというしかない。
旭川着後、雨で予定が崩壊したのでみどりの窓口に再度問い合わせる。
駅のインフォメーション窓口は存在しないのか?
7.みどりの窓口の担当は「ここでお聞きします」と言う。
1~6の経過をすべて説明していったいどうなっているんだ?となるが、
自分の質問に対応している間、購入窓口が3つから2つに減り、
切符を購入する客の列が伸びていく。切符購入者は急いでいるぞ?
総じていかに全体の状況を把握されておらず、なおかつ大原則のルールも利用客に説明できず、
自分の仕事に手いっぱいで社員個々が勝手に判断していることがよくわかる。
これはアマチュアリズムの塊としか言いようがない。
利用者サービスに対する研修が不十分であると同時に、地域の足として存続を
希望しても、税金の垂れ流しになることは目に見えているとも言えるのである。
「もちろん」2018年の2回11日間のキタ旅の中で、JR北のがっかりエピソードは
これだけではない。根っこは同じだ。がっかりエピソードの頻度の多さに驚きを
禁じ得ない。
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