北海道の冬の観光の目玉は何?
手元にJR北海道の収支係数のネタがあるのですが、どうも分析していて
面白くありません。会社の経営状況という観点で見た場合、
どうにも救われません。よくここまで悪くなったものだ、
ということです。その深刻さを伝えずに、
なるようにしかならない…と進んできたのかもしれません、
そして観光でどう、という意識が本社には
ないような気さえします。諦めとは異なる無自覚を感じます。
ということで、そっちはちょっと後回しにして、
函館市の冬の観光パンフから派生して、
月別の観光客入込数データから函館の立ち位置を分析しようかと思います。
細かいですが以下の一覧表が、道内で観光入込推計の多い25自治体の
月別比率(平成28年度)になります。
最繁忙月と最閑散月の比率は3.2となっています。
漠然と北海道の観光のトップシーズンは夏、というイメージがあると
思いますが、上位25自治体でもけっこう繁忙・閑散にバラツキがあります。
まあ、観光入込推計は単なる人の動きという部分も含むようですから、
一概にはいえませんがスキーその他で冬をウリにしている自治体もあることが
わかります。
さて、冬のイベントで全国的に有名なのは「さっぽろ雪まつり」ですが、
札幌市の2月の入込数集計に注目してください。12か月中11位です。
それだけ札幌の入込水準が高いことがうかがえます。
これと冬花火を企画している函館市と、雪あかりの道を企画している
小樽市の連動を見てみましょう。小樽のほうが見事に連動しているというか、
最繁忙月と最閑散月の比率は2.0で温泉で売る登別市に次ぐ
バラツキの小さい指数となっています。
札幌との距離の近さが決め手になっています。
函館市の場合は9月から10月にかけて大きく入込推計が落ち、1月が
底にあたります。11月から12月の落ち込みの小ささを見ると
クリスマスファンタジーは健闘していることが見てとれます。
ただ課題が1月、2月であるのは明白です。
選択と集中とはよく言いますが、週末イベントを複数回開催するのと、
月レベルで比重をかけるのでは、顧客ターゲットが違います。
11月半ばを過ぎて思わぬ寒波に見舞われたことしの函館。
10~11月はせいぜい香雪園のMOMI-Gフェスタぐらいしかイベントはなく、
点検による函館山ロープウェイの休止期間も1か月を越え、11月は特に
閑散期を象徴しているような静かな賑わいでした。
↑11/16に再開したロープウェイの始発運行に乗りましたが、思いのほか閑散としていました。乗客は自分も含め4名でした。
もちろん入込推計の数字がすべてなのではなく、リピーターを生む
質のほうも大切ですが、とりあえず数字を伸ばすには
山を高くし、谷を埋める作業が必要なわけです。
美食フェスタ改めフードフェスタの2018年、第二回実施は2/24-25だそうです。
交流人口を増やすのが目的とすれば、来函観光客が狙いでないことがわかります。
交流人口って交流=観光ではない、という便利な用語ですが、
初訪問者orリピーターと言い換えると変わらないのでは?と思いますけどね。
まわりくどい言い方になってますが、実際のターゲットはいったいどのあたりでしょうか。
どのあたり→エリアで言うとしたら、どんな広報を想定しているのでしょうか。
第一回の反省点は「すごい寒い日だったのに温かい食事の提供が少なかった」で
そこを改善するそうです。
じゃあクリスマスファンタジーのスープバーの売り上げって正直どうなんでしょうね?
雪や氷を売りにできない函館。観光入込推計全道13位の七飯町は
最繁忙月と最閑散月の比率は2.4で、函館よりは冬期に健闘している印象です。
それを踏まえてお隣の北斗市を飛びこして大沼情報を加えた冬パンフ「冬に恋。」
であったということなのでしょうか。
説明が下手なのか、ほんとうは考えていないのか、ちょっとだけ気になります。
函館市全体では冬期にインバウンドが貢献してくれてる実感が薄いのかなあ。
↑月別のインバウンド依存率を年間宿泊者数TOP25の自治体間で比較すると、函館まだまだ伸びしろありのようんですが???
↑登山道路が冬季閉鎖になり登山バスがなくなると、バスターミナルでの「情報」も激減している印象です。夜景が見えるかどうかを知らずにロープウェイ行きバスに並びます。
↑LEDの発明のおかげで消費電力を気にせずライトアップができるようになったようですけどね…・
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