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2017年12月18日 (月)

「旅」に求めるものの違い…

年々、インバウンドの比重が増すなか、さまざまな旅番組を見ながら、

函館の観光のありようが気にかかります。

泊食分離というワードがあるようで、そのワードが出たのは

たしか信州は湯田中温泉の旅館経営者だったと記憶しています。

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↑信州の湯田中・渋温泉は北海道にないタイプの風情ある温泉地、上の写真は老舗旅館「よろづや」

1泊2食つきはインバウンド相手にはマッチしないと。

夕食は街で自由に食べたい、という志向が強いとのこと。

旧来の国内旅行客とインバウンド客が違う志向を持っていて当然でしょう。

そこで考えたいのは旅の目的、です。

旅の初心者ほど、漠然とした目的で満足しがちです。

・好きな相手と旅するだけで満足
・行ったことのない場所で見たことがない景色を見れることが満足
・旅行先の名物料理を食せば満足
・温泉につかって満足
・自分で料理を作らずに済んで、上げ膳据え膳で満足

そんな旅の初心者にはもってこいの観光地が函館です。

ただ訪れてほしいのは旅の初心者ばかりではありません。

・函館の魅力を知って何度も訪れてほしい
・函館のような魅力を持つ街を好きな人にはもれなく比較に来てほしい

こうしたときに思うことは、

「函館という街で育った自分が魅力を感じる観光先はどういう場所か」
「旅先で最優先で押さえておきたいと思う事柄は何か」

この2点でした。

そのために日本国内をひと通り旅して考えました。

もちろんくまなく訪ねたわけではありませんが、それでも最近は旅番組を見て

かなりの確率で「そうそう、そこ行った行った」と思うに至りました。

自分が魅力を感じる旅行先、優先的に押さえたい事柄はとても書き切れないほど

多岐にわたりますが、先日オンエアされていた「鉄道・絶景の旅」(BS朝日)

で「これだよな!」となったシーンがありました。

「日本海と立山の絶景 錦秋の北陸紀行」の回です。

出発は福井県東尋坊。終着は富山県の黒部峡谷です。

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↑断崖絶壁!東尋坊(福井県)

1泊目の旅館は、石川県は金沢の奥座敷、湯涌温泉。

夕食は加納がに一杯つきコース。
生湯葉炙りシメジべっこうあんかけ、焼胡麻豆腐と揚げ銀杏柿味噌添え、
能登牛のローストビーフ、源助大根のポタージュ、酒粕チーズ・カフェオレクリーム、
梨のブリュレ風カステラ、ふぐの白子豆腐蕪みぞれ仕立、季節の御造り盛り合わせ(甘海老、カジキマグロ、クエ)、柳鰆かぼすしょうゆ焼き…
あくまでカニメインのコースですからね。デザートはブラウニーマロンクリーム黒いちぢくロディ添え…専任パティシエのいる和風旅館「あたらしや」でした。

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↑金沢と言えば兼六園

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↑富山平野、小矢部付近からの立山連峰(5月中旬)

2泊目の旅館は富山県宇奈月温泉。

夕食は冬の味覚黒部懐石。
紅ズワイ蟹黒部産米粉の生地包み、ます寿司、黒造り&ホタルイカ沖漬け、胡麻豆腐白海老のせ、御造り盛り合わせ(鰤、バイ貝、八目=キジハタ、甘海老、サス=カジキマグロ)、
鰤しゃぶ、真鱈のEXオイル焼き白子ソースと季節野菜添え、富山牛せいろ蒸し、蟹味噌クリーム、幻魚の唐揚げ、最後にデザートはフルーツのオーケストラ。
これに+3000円で釜飯、御造り、昆布〆、天婦羅で構成される富山の白海老コースがつけられるとのこと。旅館名はホテル黒部。

どちらも手の込んだ御馳走な和食で、地元の食材を活かした逸品のようですが、

自分が思ったのは、そこ、1泊いくらの旅館?

前者は1泊2食35000円~、後者は白海老コース+で1泊2食23000円~。

金沢の奥座敷と富山の宇奈月温泉のロケーションの差、でしょうか。

正直魅かれたのは富山のほうでした。富山の白海老、幻魚、鰤…きときとの

富山湾はこれでなくっちゃ。湯涌温泉の料理ややこしすぎて覚えられません。

それより途中で立ち寄った富山県黒部市の漁協直営の魚の駅生地(いくじ)で

食べられる岩ガキ600円×2、かに丼800円…のほうが印象に残りましたけどね。

日本人なら加賀百万石の奥座敷の高級旅館に価値を見出すのかもしれませんし、

テレビですから見栄えのする豪華な夕食を紹介しようとするでしょうね。

正解はそんな12000円の差なんか気になる額じゃないと思うか、

富山は金沢よりマイナーかもしれないけどC/Pが高いと思うかの差じゃないかな、と。

つまり800円の漁協のカニ丼を喜ぶ旅行者は35000円の旅館はもったいないと

思うでしょうね、とそういう話です。

どちらもカニと和牛がデフォルトになっていますが、そこにも価値を認めなければ

宿泊プランの価値は根底から覆されるとも言えるでしょう。

ま、そもそも鉄道絶景旅行と高級旅館はミスマッチなんですが

そこはテレビなので許すとしましょう。

和風な温泉旅館としてはインバウンドの増加とともに

国内初心者向けの高級志向と宿泊料金重視のコンパクトプランの

二極化は止められないのでしょうね。

かくいう自分もひとり旅をするぶんには、高級志向はお呼びじゃないので、

前者にはあまり価値を感じません。

夕食は地元のそこそこの居酒屋で5000円も出せば納得できる地元の味に

出会える、そんな街に泊まるのがいいかな、とそう思ってます。

じゃあ、函館は??? うーぬ…。


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