新幹線ちょい乗り商品に苦笑…JR北のスタンス
はこだて検定のテキストによれば、現在のJR函館駅舎は
2003年にオープンした5代目駅舎。ショップや観光案内所、
多目的ホールを備えている、とあります。
多目的ホール???
ロトンダデッキも当初からあったんでしょうね。
(自分が)知らなかっただけで。
ところでネットのニュースで見かけたので、函館駅で探してみたのが
これ。このチラシ。
「北海道新幹線ちょい乗りパックin木古内」
最初は
「おお、ようやく気づいたか。初年度から前向きにやればよかったのに」
と思ったんですが、
実際にチラシを手に取って見て???
わずか4,380円ですが、これ旅行商品で前日までに要予約、2名様からの
ご利用とあります。
そんな大層なもんか?と思いつつ、
もっと具体的なお得感を明記しておくべきでしょう、と
通常料金を調べてびっくり。
函館~(はこだてライナー利用)~新函館北斗~(北海道新幹線経由)~木古内は
2,380円で、道南いさりび鉄道経由の木古内~函館は1,110円。
これに木古内で使える1,000円クーポンがついているわけで、
通常料金合計は4,490円。
お得金額はたったの110円。2.4%割引のせこさ。
2名様からの前日予約で利用者はどのぐらいいるんでしょうか?
と思ったら早速、北海道新聞記者の体験取材記事が…。
朝8時45分函館発で9時44分木古内着、木古内発16時32分発で17時33分着。
6時間48分の木古内滞在で、お刺身定食を食べて、町を散策し、
みそぎ体験(3日前に要予約)をしたということでした。
しかもたった13分の新幹線乗車で
「はじめて乗ったけど、もっと乗りたかった…」
とんだポンコツ1日体験じゃないでしょうか。
せっかくの1000円クーポンを使い切らない客はいないでしょうけど、
これを割引金額だと思いっきり勘違いしている人、大募集!
なのかもしれません。
新幹線に乗ってみたいけど、目的を持った旅行する気は全然ない!
そんな人々がターゲットでしょうか。
↑道の駅「みそぎの郷きこない」
↑みそぎ浜の佐女川神社鳥居から函館山を望む
もちろん木古内的にはないよりあったほうがいい企画ですけどね。
ちなみにチラシには木古内近郊の(日帰り)温泉情報として、
上ノ国町の湯ノ岱温泉、知内町のユートピア和楽園が紹介されていますが、
バスの接続時間を調べてみると、確かに往復は可能。
バス停から現地まで徒歩と仮定すると、
前者は温泉滞在時間60分、木古内滞在時間3時間55分、
後者は温泉滞在時間最大3時間28分、木古内滞在時間最小2時間、
もしくは温泉滞在時間最小1時間40分、木古内滞在時間最大3時間46分。
もちろん別途バス運賃、入浴料がかかる上、事前にバスの時間を
検討しておかねばなりません。昼食の問題もあり、そうまでして
日帰り温泉にこだわるか、とも思いますけどね。
発想はまったくもってイカすニモカのときといっしょですが、
「お得」は何がどれだけ「お得」なのか、購入前に精査する
クセをつけなければ、いけないということです。
そして最大のオチはこの「北海道新幹線ちょい乗りパックin木古内」
チラシのどこにも「お得」とは書いていない、ということです。
必見、オススメとは書いてありますが。
お得と思ったのは買い手の勝手な勘違い、ということでした。
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