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2017年8月18日 (金)

「イカのまち、函館」の行く末を憂う

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森町・阿部商店の人気駅弁いかめし(値上げ)のニュースは

当日はNHKだけで何度も目にしましたが、

民放のネットニュースでも配信されていました。

まさに全国を駆け巡る!という感じ?

NHKの「発売開始76年で初めて!」もポンコツですが

「記録的不漁!」で目を引こうとするネットニュースの体質も

なんだかな~という感じ。

(津軽海峡のイカ漁は)前年=2016シーズン記録的不漁で、

2017シーズンも、もしかしたら更新しちゃうかも???

という流れの話です。

まだ更新していません。漁期は年明け1月まで。

大幅挽回は無理なのかもしれませんが。

そして見落とすべきでないのは、いかめしの原材料は

現状南半球産のイカが主力。ニュージーランドから輸入している

ということです。そのニュージーランドイカの高騰が止まらない。

今朝の函館新聞によれば、7月の函館港の貿易速報では

輸入イカ2.3倍増とあります。毎回読み取りに苦慮するのは

2.3倍増なのは輸入額で、輸入重量は前年比15%増。

つまりは単価が2倍になったということです。

輸入イカの値上がりは22か月連続とのこと。

でもよく考えてみましょう、南半球で記録的不漁なのか?と。

特定の地域でこれだけニーズがあれば、価格コントロールの

動きが出て当然です。

阿部商店のいかめしは「あの」京王百貨店の駅弁大会で

47年連続の堂々1位。売り上げのメインは駅弁大会なわけです。

(あの実演販売ですね)

ここまで積み上げてきたものを、諦めたくないのは人情でしょう。

そこで650円のいかめしが780円になったら、高いから買わないのか、

客が離れるのか?という議論になりがちです。

それをJR函館本線利用客に「どうですか?」と尋ね、

「せっかく北海道まで来たんだし、気にしない」というコメントを

引き出すテレビ局、浅いと言わずして何と言う。

(同じ阿部商店の真空パック商品は939円です)

いっぽう沖漬けマルタイ店主の話としてすでに紹介したように

稚内沖ではスルメイカ好漁と同じく今朝の函館新聞にあります。

7月の稚内港では前年同期のナント15倍!

じゃあ、その水揚げをどう流通させますか?

もし函館でこれを流通させようとすると当然コストがかさみます。

イカだけに品質にも影響があるでしょう。

そういえば、昨日FMいるかのMCが

「いか、いか~」という朝イカの移動販売の声は

「函館の代表的な音」として認知されていると言いつつ、

(生まれてこのかた)聞いたことはないと話していました。

「一度聞いてみたいなあ」

いやはや。ここでもポンコツ登場でしょうか。

声のするところへ行けば聞けるだけの話です。

とある「函館のイカ」をテーマとする地元民運営らしきサイトでも

「たまにテレビで見るくらい」だと。

いやあ、自分も気づくのが遅かったのかな?と思いますね。

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聞くところによると、朝イカの移動販売は現在

カネフト川村鮮魚(湯川町)の3台の軽トラのみのようです。

先日のNHKのローカル線番組での紹介では

根崎~志海苔方面で販売している様子がオンエアされてました。

いまや函館市東部の限られた地域の音、というわけです。

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話はかわって札幌のとある居酒屋。店名を

直接書くとバレバレなので控えますが、いまはなき道南の「町名」を

店名に冠しています。

たまたまその店のサイトを見たのですが、

朝イカよりも活イカが上位、活イカ至上主義をうたっています。

本場函館であがった活イカを札幌まで直送していると。

鮮度が違う!と。

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去年、ことしはどうしているんでしょう。即座にサイトの紹介文

書き換えられませんからねえ。

ある意味、商品価値を高めるための方便です。

それはイカ市場全体のごくごく一部です。

「イカの街、函館」はイカに依存した水産加工業者が多数

存在しているという意味であって、

少なくとも函館の食文化としての

朝イカ、はすでに衰退しきっていると言えそうです。

そ、マルタイの沖漬けも冷凍ですよ。いまどき冷凍を

ナメちゃいけませんが。

もし、万が一函館市民の中にも函館のイカは新鮮さが違う!

という古いイメージのままの市民が多いとするなら、

とんでもない現状認識だと思うわけです。

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↑奥尻の浜旅館の朝食のイカ刺し、でした

ま、数年前まで自分もその一人だったわけですが(笑)

数年前は津軽海峡でもっと獲れてましたからね。

ぜひ活イカも何月何日の何時にどこで水揚げされたイカか

個体別にタグつけてほしいものですよ(笑)。

突き詰めて言えば、函館の港まで活イカで運ばれてきて、

2~3時間以内に食卓にのぼる朝イカが鮮度的には最高でしょ?

本場函館のイカの最高峰のぜいたく。

それだけじゃ函館のイカ商売、とっくに成立してないって話です。

客もいないんだから。


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