函館山を知るってハードルは高すぎ!
続いて「七飯町の野鳥」という話に進む予定でしたが、
昨日日曜のお昼にTVhのローカルで興味深い番組をやってたので
きょうはその話を先に。
函館山の達人、木村さんが登場してました。
番組名は「マチュアライフ北海道」。
木村さん、2015年のブラタモリの函館山のときも
登場してた女性です。
自身で文献や資料をあたって函館山のことをいろいろ調べて、
函館山の生き字引、的な紹介でした。
森林ボランティアの講習会の風景なども収録していました。
函館山に要塞が築かれたのは、
箱館戦争で旧幕府軍が、函館山の裏手から上陸した新政府軍に
攻略されたことがひとつの動機なのだそうです。
↑千畳敷から御殿山
日露戦争直前の1898年から構築が始まって、いまの千畳敷付近に
司令部が置かれていました。ロープウェーが到着する展望台のある御殿山が
その当時に削られて函館山が低くなったのは有名な話ですが、
木村さんの話によれば、
千畳敷の司令部から、函館山全体がよく見えるように
他の場所もだいぶ削ったのだそうです。
つまり開港当時と比べて函館山の形はけっこう変わったようです。
ほかにも昔、立待岬に採石場があった話とかもされていました。
函館山は子どもの頃からの遊び場で思い入れが深い様子が
伝わってきました。
番組の流れとしては、函館山は夜景だけじゃない、函館山の魅力を
語る木村さん…という構成で、函館山に残された貴重な自然についても
触れていました。
↑薬師山コースの途中にある遺構
こうしてひとりの人物の生き方については伝わるものがあった、
いっぽうで、本人以外の部分で気になるところもありました。
こんなくだり。
麓のふれあいセンターから登山道を上る際に、
毎日のように登っている函館山だとしても、
山の最新状況について情報収集は怠らない、というくだりで
すでに下山してきたベテラン登山者に
「危ないところはなかったかい?」と聞くと
そのベテラン男性、
「なーんも。危ないところさ行かねえもの」
他意はないんでしょうが、このかみあってなさが函館…。
森林ボランティアの講習会に参加した別の男性は、
木村さんのこのときの講義の感想を
「毎年聞いています、楽しみにしてるんです」
という変な答え。
え?そこは彼女に対するリスペクトを語るシーンじゃないの?
たとえば毎年聞いているのに毎年自分の知らない話が出てきてすごい、
とかとか。
木村さんいわく、登山者が多くなって植物の写真を撮る人も
増えれば、登山道を外れて写真を撮ろうとして、希少種を踏み荒らしてしまう
人も多くなる…確かにその通りですが、登山道からではわからない
場所の植物を探索するとしたら、よほどの愛好者で、昨日今日の
初心者には無理じゃないでしょうか。
荒らす人には別の狙いがあるような…。
個人的には野鳥に関する話題がほとんどなかったかな、と思いました。
昔、冬にはクマゲラがいて樹に穴をあけたけれど、クマゲラがいなくなって
20年も経てば、あけた穴は樹木自身がふさいでしまう。自然には回復力が
備わっている、という話もされていましたが、さていたはずの
クマゲラはどこへ行ってしまったのでしょう。
もちろん人間、得意分野不得意分野がありますから、そこは誰か
得意な人が分担すればいいわけですけど、番組はやはりお決まりのように
600種の植物、150種の鳥類が生息する自然の宝庫として、夜景以外にも
魅力いっぱいの函館山とくくっていました。
手つかずの自然、その自然に対する人間のアクセス、
自然と人間の共存、癒しのための都市公園…
段階があるとすれば、函館山は決して都市公園ではありませんが、
実は手つかずの自然からはほど遠いのだと思います。
それでもなんとか保たれている生態系を大切に、
としか今の自分には言えませんが、
なかなか市民の理解を深めるのは難しいようです。
↑千畳敷から立待岬の方向を望む。ほんとうに見晴らしがバツグン
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