空しい過去最高の観光客入込数@函館
このタイミングねえ。
そう来るだろうと思ったけどね。
だいじなことは現実を直視すること、じゃないでしょうか。
一生懸命やってるからそれでいい、だけでは
先に進まない、と思います。きついんですけどね。
2016年度の函館の観光客入込数過去最高の
560万7000人!(前年度比13・3%増)
これを聞いてめでたしめでたし、と思ってる函館市民は
どれだけいるでしょうか?
それはそれで喜ばしいことと言えなくもないですが。
先の函館駅前の賑わい創出失敗の件も含め、
現実が直視されてないと思うわけ。
ネットで
「その割には街が寂れている」
とリアクションした人がいたけれど、これも本質から
少し外れている。
観光の人気を経済効果に結びつけられていない、
と言うべき。
そもそもこの国土交通省の設定した推計の基準だよね。
国土交通省ですから。
まず北海道新幹線が開通してJRによる入込数が
前年より38.8%増加したというのはうなずける。
しかしもっとも入込比率が多いのは「バス」
全体の42.7%を占めていて、これが前年比で10%増だと。
構成比で次に多いのがJRで24.6%、自動車16.3%、航空機11.7%。
そして船舶4.7%と続く。これで100%。
道南いさりび鉄道はJRなわけだ、なんていう細かいツッコミは
別にして、道外客:道内客の比率では道外の比率がわずかに
上昇していて、バス客増加なんて、統計のトリック以外の
何物でもない。
皆さん新函館北斗駅でバスに乗り換えて函館入りですか。
そして函館駅前にはまったく立ち寄らない。
まさかね(笑)あるわけない。
実は全道的に見ると喜茂別町の観光客入込数がかなり上位に
食い込んでいて(2015年度は全道9位!)、
しかも外国人観光客、滞在客数がゼロ!
つまり中山峠の交通量だけでこんなに入込数が稼げてしまう
仕組みなんだよね。
まずはこのバス客水増し分に気づかないと。
各チェックポイントで交通量を測って、バス比率×乗客人数で
算出しているんでしょうか。
今回の過去最高を受けて観光客入込数の目標値は
600万人に上方修正された模様。
目標を達成した満足感が得られるよう設計された
統計手法ですなあ、と感心するしかありません。
…そういえば半月ほど前に広島の尾道市は年間観光客670万人だと
テレビで言っていました。それも同じ基準なのかな?
山陽新幹線の存在が決定的!という話なのでしょうか。
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