いったい誰のため?新規導入「イカすニモカ」問題=完結編
ま、ここまで引っ張ったらどういう結論が導かれるかは
予想がつくと思います。
実質13.6%オフのイカすカード5800円分(発売額5000円)と
イカすニモカで市電・函バスを利用して貯まるポイントを比較してみます。
●まずは週5日で1区間210円を往復で使い続けた場合。
便宜上、1日めを月曜日として月~金5日連続で利用し、2日休む
ペースで考えてみます。
31日めは水曜日でそこまでの利用額は9660円、たまったポイントは776ポイント。
イカすカードなら2枚めに突入して購入額は10000円、残高は1940円です。
●続いて週5日で1区間240円を往復で使い続けた場合。
同じく31日めは水曜日でそこまでの利用額は11040円、たまったポイントは1072ポイント。
イカすカードなら2枚めに突入して購入額は10000円、残高は560円です。
●続いて週5日で1区間260円を往復で使い続けた場合。
同じく31日めは水曜日でそこまでの利用額は11960円、たまったポイントは1072ポイント。
イカすカードなら3枚めに突入して購入額は15000円、残高は5440円です。
さあ、どうでしょうか。
210円区間は固定ポイント3%で6ポイントつきますが、
240円区間と260円区間はどちらも7ポイントで同じ。
月間利用額に対してボーナスポイント(上限10000円=累計750ポイント)ですから、
月が替わった時点でボーナスポイント基準額はリセットです。
さらに残額が足りなくなったときに市電・バスの車内でチャージができますが、
ここで運転手さんにきちんと伝えないと、たまったポイントが換金(入金)されてしまうのです。
固定ポイントは定額ですが、ボーナスポイントはその都度リセットされたら損になりますね。
かといって、月末に端末のある場所まで自分で出向いて、金額残高、ポイント残高をまめに
確認してチャージ、繰り入れをするなんて煩雑この上ない作業でしょう。
現実的ではありませんね。
そこで、利用者にとって従来のイカすカードのほうがお得、が結論なのですが、
ナント、来年3月でイカすカードは発売終了、だそうです。
実際に利用できなくなるのは少なくともその1年後のようですが、
実質的に「値上げ」ということでしょう。
さらには現状ある学割カードや、通勤通学定期についてはICカード移行へ
不明な部分が多いようで。
言いたくはないですが、この状況を
「コンビニや一部スーパーでも現金要らずで買い物できて便利」と
うたうのは悪意すら感じますね。
すでにコンビニもスーパーも独自のICカードで
ポイントサービスしているケースが多いわけで。まさにポイント地獄。
それに市電・バス以外の利用はイカすニモカにポイントはつきませんからね。
これをICカード導入によって利用者動向などビッグデータの
ハンドリングが容易になる、とコメントしてしまう某担当者。
2年後に市民の何%が利用しているか、利用させられているか
注目です。
しれませんが、それで結局は公共交通は敬遠されることになりませんかね。
もはや自家用車を持つ層があえて市電に乗ろうなんて思わないのでは。
それは住みよい街になることと逆行だったりしないでしょうか。
そして、少なくともJR区間の新函館北斗~函館間は
交通系ICカードが使えるほうが
観光客には利便性が高いと思うのですが、今回のイカすニモカの導入は
そっちの観光的側面からの決断ではどうやらないようです。
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