【激辛】「愛」の消えた哀しみの街…それは函館=その4
まったくもって広範囲なんですけどね…。続けます。
東京に住んでいれば、居酒屋でこんな会話、珍しくありませんでした。
「イカ刺し? 東京のイカ刺しなんかイカ刺しじゃねえよ」
「函館出身の人間の前で、イカ刺しだなんて注文できないな」
函館のイカ刺しは鮮度が違うからね。
透き通っているのが本当のイカ刺しだから。
白いイカはイカじゃないから。
ここまでは割とイージーな流れです。
あるとき、とあるブログで、
スーパーの魚屋の売れ残りの半額のイカ刺しで十分だあ、
そう宣言したことがありました。
気が知れない…そういう自分はどんなイカ刺しが
「ベスト」だと思うんだ?
そして、こういう結論。
「朝獲れのイカを朝食で朝7時にかっこむ」
たぶんこれが100点。
イカ刺しはご飯といっしょに「かっこむ」
じゃあ、そういう朝食を最近いつ食べたのか?
遠い記憶の彼方、です。
↑朝市どんぶり横丁「茶夢」のイカ刺し定食。自分の中では
かつてのイメージにいちばん近い気がします。
スーパーの魚屋の売れ残り、パック250円でも50点の
イカ刺しにありつける函館、幸せ!なんてほざいている
場合ではありません。
実は本当の新鮮なイカ刺しって、ただ透き通っている
だけじゃないですよね?
まあ、わかる人にはわかる。その微妙な色合い。
そして歯ごたえ(の違い)。
そこで自分とほぼ同世代の女性に
彼女の「イカ刺し」感を聞いてみたところ、
・自分でさばいて朝食にはしないです
・かといってスーパーのパックのイカ刺しも買わないです
イカ刺しって函館のソウルフードじゃなかったの???
根の深い問題、ここにもあります。
いまや移動販売車はここだけ。おやじさんとおばちゃんと息子2人が
4か所で分担して毎朝、イカを売っているそうです。
レートはキロ1500円。
1キロで何バイ?
大ぶりなら6パイ。小ぶりなら10パイ…。
これが原価?
お店の活イカ刺し、あとは人件費?儲け?
江差の居酒屋で650円でしたね。
松風町の「津軽屋食堂」では400円でした。(←ボリューム的には1/2パイ?)
もちろん食べた時間帯が午後ですから、100点満点のイカではありませんよ。
川村鮮魚のおばちゃん曰く、
「もう最近イカ高くてね。1500円からもう上げられないから儲けがほとんどないけど、
毎朝買ってくれるお客さんのことを思うとサ」
でも新鮮な朝イカを6~10パイ入手しても小さな家族単位では消費しきれません。
新鮮なイカの味を知っていればこそ、遠ざかってしまう悲しい構造。
そして漁獲量も減って、ますます縁遠くなり、
観光客用だけがひとり歩きする函館自慢のイカ刺し。
そういえばおばちゃん言ってました。
移動販売の最終地点で売れ残ったイカ…。
「やっぱり朝獲れのイカをすぐ食べるのがイチバンだよね。
残ったイカは、家庭用?」って聞いたら、
「いやいや」と。
「売るイカはまだまだ店の生け簀にあるからサ。いまどき
誰だってイカは活かして獲ってくるよ。」
ということは?
朝獲れにこだわる人も実は減った?
NHK-BS新日本風土記「函館」…
先日、再放送をしていましたが、イカにこだわる
イカの街はこだてもすでに過去のものになりつつあるようです。
これではいかんと思うわけですが。
あ、ダジャレじゃなくてね。
とりあえず、市内でも100点満点で20点のイカを出す、
飲食店もありました。ピンキリ。まあ時間帯が遅かったわけですけどね。
まさかのイカ文化、衰退…。
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