【2015乗り鉄ファイナル…10】万羽鶴!出水のツルPART-2(ガイドさんの金言)
ここからが旅のツッコミの肝心なポイント。さまざまなことを観察センターのガイドさんにコメントをあおぐ。
1.この中にカナダヅル、クロヅルはいるんですか? 見分けられるんですか?
するとそのガイドさん、あそこのあのあたりにほら1羽いますよ。
5分ほど双眼鏡で捜索したのちにそう言う。この2種類はナベ、マナよりは地味なので
見つけにくいと思うのだが、「背中の色が違うからすぐわかります」という。
ナベ、マナもヒナは色味が違うので、「いた!」と思うと、ほぼどちらかのヒナ鳥なのだが、
ガイドさんは、「あそこ畦道をずっとセンターに向かって見ていくと、今左向いて、
段からはみ出しそうになっているのがクロヅルです」
わ・か・ら・ん!
結局観察センターではわからなかったのだが、このやりとりが後で聞いてくる。
2.ツルは誰がどうやって数えているの?
週に1度、ボランティアが集まって1時間がかりで数えるのだそう。方法は
「区画」を担当する人がその中を数える。「区画」を移動する数を数える
これを数回繰り返して各々のあげた数字を均すのだと。区画の中を数えるだけで大変だけどねえ。
500とかというレベルじゃないし。
3.なんでツルは畦道のセンターに集まっているの?餌付け?
朝に係が小麦を撒くのだという。ツルたちのために水を張った田んぼの一画があって、
日が暮れると彼らはそのねぐらに戻り、朝一斉にやってくる。その出勤の図は迫力だという。
この時期、田んぼは所有者から借り上げていて、稲刈り後の
二番穂も処理していないので、渡り鳥たちにはパラダイス。ちなみにツルのエサ代だけで
年間800万。借り上げている土地の代金はそんなもので利かないのだそうだ。
その割には経済効果が少なく、ガイドさんは「ツルたちが出水を選んだのでしょうがないのです」という。
ツルが増えすぎ、ときに鳥インフルを持ち込むので、地元の養鶏業は戦々恐々。
でもツルたちは保護エリア内外関係なく飛んでいく。
「これまで何度も山口県まで連れて行って放すのですが、戻ってくるのはココなんです。
ヒナ鳥たちは生まれて初めての渡りで、このルートがインプットされているので、
必ずここへ戻ってきてしまうんですね。大陸からまっすぐ南、という位置なので覚えやすいのでしょうか」
よく見ていると、ツルのパラダイスはほかの鳥たちにとってのパラダイスでもあって、
カモ類や、留鳥の猛禽の類もツルの群れに混じっている。キセキレイ、ハクセキレイ、アトリ、ツグミ、コサギ、
ハト、カラス(渡りをするミヤマガラス、コクマルガラスなど)、留鳥と冬鳥が入り乱れているのだ。
生物多様性が言われる世の中ではあるが、これだけいると鳥インフルのリスクは無視できないものがあるのは確かである。
そういえば、出水市で見られるツル以外の渡り鳥、というパネルが目に留まった。
そこに「タゲリ」と書いてある。あの10月の谷津干潟のレンジャーさんに、「年に2、3回ぐらい見かけます」
と言われたあの「タゲリ」。冠羽に特徴のあるタゲリが出水にもわたってくるのか…
(さらに続く)
この日は強い北西風。右から左への風だったため、
左から飛んでくるツルたちの減速を狙って…。
でも真横には飛んでこないんですよ。野鳥だから(泣)
なかなかマネのできないブログがたくさんありますねえ。いろいろ参考になるなるっ!
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