日々馬券を買わないと気づかないこと、
「自分のデータ」からしか違和感を感じないこと、数多ある。
その「なんでそうなる?」が裏の隠された「流れ」を例示しているケースは多いよ。
血統の話。すなわち種牡馬ビジネスの話。
これも当然素人が突っ込める範囲は限られているけど、
自分の出会いはダンスインザダークとグラスワンダー。
社台スタリオンを離れてからこの2頭の産駒成績は大きく下降した。
グラスワンダーはここ数年「見つけたら消し」のポジションを謳歌していた。
ところが2012年産駒はそうでもない。
単にラフォルツァートが頑張ったせいかと思っていたけど、それだけでもない。
つまり、そこそこのポテンシャルを活かせる状況になかった、つまり配合牝馬の質の
問題だ。少し改善されている。
2012年世代を見ていくと、激走種牡馬のすぐとなりに、
種付料の高い種牡馬で「人気で走る」傾向の種牡馬がすごく目立つ。
複勝率は20%あっても、単回・複回がともに50円そこそこ、ではおいしいとは言えない。
常に買って激走してくれないと、種牡馬データの意味がない。
キンカメの牝馬ダートは単回・複回ともに現在50円を切っているし、
ダイワメジャーの牝馬芝も同じ。
ゼンノロブロイ、マンハッタンカフェ、クロフネなんか牝馬ダートで50円以下までいったん
落ちて再上昇しているけど、そんなに走らない種牡馬かあ?
そうじゃないんだよ!(↓ダイワメジャー牝馬・2012産の芝データ)
社台系のダイワメジャーは人気でしっかり走る。問題はそれ以外だ。
ディープインパクトはいざ知らず、他の社台系有力種牡馬を
非社台牝馬につけて産駒が苦戦する、このパターン。
そこそこ種付料が高いのに走ってこない。
もちろん牝馬の質だけでなく、育成の差、がそこにある。
だからダイワメジャー消せてラッキーではなく、生産牧場を確認してからの
ラッキーでなくてはいけない。
オークス・ダービーでの上位1~4着独占。これはまさか偶然ではあるまい。
その差はますます広がっているなら、あっちの商売とそれに対抗する購買者の対応こそが
今後の馬券関係を読み解くカギだろう。
これからこういう要素を多層データと呼ぶとするか。一層のデータで見えなかったものが、
層をはがすことでより鮮明になる。